赤×ピンク
東京京・六本木、廃校になった小学校で夜毎繰り広げられる非合法ガールファイト、集う奇妙な客たち、どこか壊れた、でも真摯で純な女の子たち。体の痛みを心の筋肉に変えて、どこよりも高く跳び、誰よりも速い拳を、何もかも粉砕する一撃を―彷徨のはて、都会の異空間に迷い込んだ3人の女性たち、そのサバイバルと成長と、恋を描いた、最も挑発的でロマンティックな青春小説(角川文庫版あらすじ)
この本の最初の方を読んで、もう一回あらすじを読んだ。青春?思ってたのと違うな…僕の知らない青春かな?いや、もともとそんなには青春のこと知らないんだけどさ。で読み終わってあらすじをもう一回読んだら、あーこれはそうだ、青春だ。儚く淡く、そしてどうしようもなく青春だな、と思いました。少女達はいつの間にか体は大人になっているけれど、どうにも所在無げで、心細く、生きている実感に欠けている感じだけど、これを戦いの中で満たそうとする。青春だね。そして、人に愛されるという実感も無く、もがき、苦しみ、そして気がつく。青春だね。自分の気づいていない自分に気づき、苦悩し、答えを得る。青春だね。
この作品は主に少女達にスポットが当てられている。少女達の心の動きは単純だけど複雑。陳腐だけど興味深い。ここはさすが桜庭一樹氏、といったところだ。
砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない、より分厚かったけど、気分は軽めで読めた。後味も爽やかで、なんだか少し得した気分になったのでした。
これはエロイやつ
これが原作